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井川投手の入団会見における通訳者の考察

今日、ニューヨークでは井川投手のヤンキース入団会見がありました。英語でのコメント、一生懸命練習したんだな、という色が出ていて微笑ましたかったです。

一般に日本人が苦手なのは「L」と「R」に違いをつけることや、「th」をきちんと発音することなのですが、もうひとつ、実は意外と知られていないのが「w」の発音。今日なんかでいうと、「will」って発音がけっこう厳しそうでした。これを直したら随分と良くなるのにー、と、いつも思います。いつか「英語で喋らナイト」に出演するようなことがあったら、絶対話したいなあ!

ちなみに、今日の通訳さんは素晴らしかった!この辺は、さすが松井選手が3年在籍して、その前には伊良部選手が在籍したりもしていただけのことはありますね。(今日の通訳さんは、松井選手の通訳さんだったとか。)

正直、我がレッドソックスは負けた、と思いました。英語への訳もとても流暢でしたが、日本語も素晴らしかった!丁寧語、謙譲語、尊敬語などもしっかりと使い分けていて(通訳の場では、急いでしまうためどうしてもこの辺が通常おろそかになりがちなんです)発音も奇麗だし表現も、「書かれた英語」ではなくて「生きた英語」でした。敵ながらあっぱれ!

松坂投手の会見の通訳の方は、申し訳ないけどひどかった・・・。何がひどいって、英語への訳もひどいけど、日本語への訳もひどかった!あれじゃ松坂君が可愛そうでしょ!通訳にだって高いお金払ってるはずなんだから、もうちょっとちゃんとした人選をしてほしいところですよね。

僕も通訳は何度もしたことがあって、確かに難しい仕事だということは承知しています。でもまあ、僕ら音楽がいい演奏ができなかったら酷評されるように、通訳さんだってプロですから、よくない通訳をしたら同じように酷評されるのは当たり前っちゃあ当たり前のこと。レッドソックスの「日本とのおつきあい」ははじまったばかり。がんばれ、我がレッドソックス!なーんて、いきなり「つねさん、通訳してクダサーイ」なんて連絡来ちゃったらどうしよう(笑)。

ところで、そんな素晴らしい通訳ぶりでしたが、ひとつだけ「あ、惜しいっ!」と思った訳がありました。松井選手からの激励のコメントの訳です。

「打たれてノックアウトされたら、外野からファンより先にブーイングするでしょう」

という、なんともアメリカンなジョークの訳
でした。(松井選手も、3年もアメリカでやっているとこういう「アメリカ人が言いそうな」ジョークを言うようになるんですね!)

彼の訳は

On the other hand, if he gets knocked out of a game, he will hear it from me before he hears it from the fans.

だったのですが、悪くないけれどジョークのニュアンスが出切っていませんよね。おそらく後半を

you've gotta be careful 'cause I would boo him from the outfield even before the fans do!

って感じにすると、より松井選手の意図した「ジョーク」が伝わるのではないでしょうか。(案の定、会場から笑いが出るはずのこの場面で、ほとんどの笑い声は日本語の訳のときだけでした。)

 

でもまあ、ちょっとくだけた英語なので、分かってはいたもののあまり適切でないと思って「boo」を「it」と置き換えたのかもしれませんね。それはそれでうまい「逃げ方」です。いずれにしてもこの方、相当日常的に仕事レベルできちんと英語を使ってらっしゃるのがよく分かりました。あっぱれ!

なーんて、エラそうに解説しちゃいましたが、通訳さんって大変ですよねー。いやー、オレも批判されないようにピアノの練習でもしようっと。

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